鳥や獣などの動物をモチーフとした模様を衣服に取り入れることは、さまざまな地域で見られます。それらの動物の模様からは、それぞれの民族がどのような動物を目にし、どのように暮らしを営んでいるのかが垣間見えます。また、空を自由に飛ぶ鳥、牙を持つ勇猛な獣など、人にはない優れた能力が備わる動物に畏敬の念や神秘性を感じ、自らの願いを託して模様に取り入れることもあります。さらに、人間の願望や創造力が現実を超越した架空の動物を作り出し、縁起の良い存在として服の上に表すこともあります。本展では、世界各地の衣服に表される動物の模様を集め、それらの持つ意味を探り、遠ざかりつつある人間と動物の本来あるべき関係を改めて考えます。
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